実家の処分方法って?手順や解体費用、税金、後悔しないポイントを紹介

実家じまい

掲載日:2026年04月30日
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「実家を処分したいが、具体的な進め方がわからない」という方は多いでしょう。家族の思い出がつまった実家を処分することに心理的な抵抗がある方もいるかもしれません。

しかし、実家を空き家として放置すると、税金や維持費がかさむことに加え、老朽化による安全性の問題が発生するおそれがあるため、注意が必要です。

本記事では、実家の具体的な処分方法や手順、後悔しないためのポイントなどを解説します。ぜひ参考にしてください。

目次

実家処分の3つの選択肢

親から受け継いだ実家を売却するべきか維持するべきか、悩むことがあるかもしれません。実家処分を考える際にはいくつかの選択肢があり、どれを選ぶべきかそのときの家族の状況やライフプランによって異なります。

実家処分の方針としては、主に以下の3つの選択肢が考えられますが、それぞれの選択肢のメリット・デメリットを正しく知ることが大切です。

  • 売却する
  • 現状維持をする
  • 土地活用をする

それぞれについて詳しく解説します。

売却する

実家処分の代表的な選択として、実家の売却があります。不動産は所有しているだけで固定資産税などがかかりますが、売却して引き渡しが完了すれば、以後の保有に伴う税負担は不要になります。実家の維持・管理も不要となるため、精神的にも経済的にもメリットがあるでしょう。

ただし、譲渡所得(売却益)が出た場合は、譲渡所得に対する課税が生じます。

売却の際は仲介か買い取りかによって価格や売却スピードが異なるため、十分に比較検討することが必要です。建物が老朽化している場合は、解体して更地にした後に売却する方法もありますが、解体費用と売却価格のバランスを見極めましょう。

現状維持をする

実家を相続したものの「売却するにはまだ気持ちの整理がつかない」「親族で意見が分かれている」といった場合、一時的に現状維持をすることも選択肢の1つです。

ただし、人が住まなくなった家は老朽化が進みやすく、防犯や防災の面からもリスクが高まります。現状維持の期間が長期化すればするほど固定資産税の負担や維持管理の費用もかかるでしょう。

さらに、管理が不十分な状態で長期間放置すると、自治体からの指導対象となり、状況によっては「特定空家等」や「管理不全空家等」として勧告を受け、住宅用地に対する課税標準の特例(固定資産税・都市計画税)が適用外になるリスクもあります。

現状維持を選択する場合は、「いつまでにどうするか」という具体的な期限を決めておくことがポイントです。

関連記事:「空き家を放置するとどうなる?罰則やリスク、管理方法や活用法を紹介」

土地活用をする

実家を売却せずに、土地活用をする方法もあります。土地活用にはアパート・マンション経営や駐車場経営、トランクルーム経営など、複数の選択肢があります。

土地活用の大きなメリットは、親から受け継いだ土地を所有し続けられることでしょう。土地を所有していると、固定資産税をはじめとする税金を納めることになりますが、うまく土地活用をすれば、税金や維持管理費などの負担を上回る収益が得られるかもしれません。

どのような土地活用が適しているかは、エリアや立地条件によって異なります。初期費用やランニングコストも踏まえて、最適な土地活用法を選ぶことがポイントです。

土地活用の方法については、後ほど詳しく紹介します。

関連記事:「トランクルーム経営とは?初期費用や失敗しないためのポイントを解説」

実家処分で売却をする際の手順

実家を売却する際の主な手順は、以下のとおりです。

  • 1.売却の事前準備をする
  • 2.実家の査定をする
  • 3.不動産会社を決定し、媒介契約を締結する
  • 4.売却活動を行う
  • 5.不動産売買契約を行う
  • 6.不動産の引き渡しを行う
  • 7.必要に応じて確定申告を行う

事前準備としては、遺言書の確認や土地の境界線の確定、遺品整理、土地・建物の名義変更(相続登記)、住宅ローン残高の確認、必要書類の準備などがあります。

遺言書がある場合は、遺言書の内容に沿って手続きを進めましょう。古い戸建ての場合は隣家との境界線が曖昧なケースがあり、曖昧なまま売却を進めてしまうと、後々トラブルに発展するおそれがあるため注意が必要です。

また、売却の際は、仲介手数料や印紙税、登記費用などの出費が発生するため、現金を用意しておくことも大切です。

関連記事:「実家売却の手順って?売却前に考えたいポイントや後悔しやすいケースも紹介」

実家処分時の解体費用や税金の目安

実家の処分にあたっては、解体費用や税金が発生します。

ここでは、解体費用や税金の目安をご紹介します。

実家処分の解体費用の目安

解体費用は建物の構造と広さによって変動します。1坪あたりの解体費用の目安は、以下のとおりです。

  • 木造:4万円~5万円
  • 鉄骨造:6万円~7万円
  • 鉄筋コンクリート造(RC造):7万円~8万円

30坪の家の場合、解体に必要な費用の目安は120万〜240万円です。

ただし、解体費用は、立地や付帯物の有無、アスベストの有無・対応などによっても変動するため、想像以上に高額な出費になることもあります。

たとえば「重機が使用しづらい」などの立地条件によっては手作業が多くなるため、通常よりも解体費用が高くなります。また、付帯工事や残置物の処分、整地、アスベスト除去費用などが別途かかる場合もあります。

なお、解体・改修工事では工事前の石綿(アスベスト)事前調査が必要で、木造住宅を含む建物については、原則として、資格要件を満たす者が調査を行う必要があります。

解体費用については、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが大切です。

関連記事:「空き家の解体費用はいくら?高額になる7つのケースと費用を抑えるコツ」

実家処分にかかる税金

実家を処分して売却益が出た場合、その利益(譲渡所得)に対して税金(所得税・住民税など)がかかります。

課税譲渡所得金額の計算式は、以下のとおりです。

収入金額 -( 取得費 + 譲渡費用) - 特別控除額 = 課税譲渡所得金額

なお、実際の税額は、課税譲渡所得金額に所有期間などに応じた税率を掛けて計算します。

相続した実家が空き家となり、売却した場合、一定の要件を満たせば、売却によって得た利益から3,000万円(相続した人が3人以上の場合は2,000万円)を控除できる特例があります。

特例を受けるためには、相続開始の直前に被相続人が1人で居住していたことや、1981年5月31日以前に建築された建物であることなどの条件があるため、事前によく確認しましょう。

取得費や譲渡費用の計上、控除の特例が受けられるかどうかで手元に残る金額が大きく変わるため、適用条件を理解しておくことも大切です。

参照:国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」
参照:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」

実家処分で後悔しないための3つのポイント

実家の処分は想像以上に時間と手間がかかります。家族間で意見が一致しない場合には、精神的な負担も大きくなるでしょう。

後悔しないためのポイントは、以下の3つです。

  • 家族・相続人で相談をする
  • 費用や管理の負担を考慮する
  • 専門家に相談する

それぞれについて詳しく解説します。

家族・相続人で相談をする

良かれと思って勝手に実家の処分を進めてしまうと、後から「勝手に売った」「大切なものを捨てられた」と家族間のトラブルになることがあります。早い段階で家族や相続人・共有者などの関係者で話し合う機会を持ち、合意を得たうえで手続きを進めることが大切です。

情報共有が遅れるほど意見の対立が起きやすくなるため、こまめに情報を共有し、方向性を確認しながら進めるようにしましょう。

費用や管理の負担を考慮する

自分が育った実家への愛着から、処分に対して心理的な抵抗を感じるのは自然なことです。一方で、実家を所有し続けることで生じる税金や維持管理費用なども考慮しなければなりません。

処分のタイミングによっては資産価値に影響が出ることもあるため、気持ちと状況を分けて、冷静に判断する必要があります。

専門家に相談する

実家の処分にあたっては、専門知識が求められる場面が多くあります。不動産会社や司法書士、税理士などに相談することは、手続きのミスや判断の誤りによる損失の発生防止につながります。

なお、「先祖代々の土地を手放したくない」という場合、売却以外の選択肢も検討するとよいでしょう。建物が古くても土地を活かす方法もあるため、土地活用の専門家に相談するのがおすすめです。

実家処分で土地活用をするメリット

実家処分の方法として土地活用をするメリットは、以下のとおりです。

  • 中長期的な収入源になりうる
  • 固定資産税や相続税などの負担軽減につながる可能性がある
  • 地域の利便性向上に役立つこともある

土地活用の手段によっては固定資産税の軽減措置の適用外となるケースがありますが、土地活用をすることで収益化できれば、費用負担を軽減できる可能性があります。

アパート・マンション経営は初期費用が高額なことがネックになりやすいものの、駐車場経営やトランクルーム経営などであれば初期費用を抑えてスタートできます。土地活用を試してみた後に、あらためて土地の売却を検討することも可能です。

実家処分の方法は売却だけではありません。自分に合った土地活用法についても検討してみましょう。

土地活用ならトランクルーム経営も選択肢に

トランクルーム経営とは、所有している土地にコンテナやトランクルーム専用の建物を建設し、収納スペースとして貸し出すことで、利用者から賃料収入を得る土地活用の方法のことです。アパート・マンション経営と比較して、初期費用を抑えて始められる土地活用法の1つです。

趣味の荷物や仕事道具の収納場所としてのトランクルームの需要は高まりつつあります。一般的に、住居用物件や駐車場の需要は立地条件の影響を大きく受けますが、トランクルームは「駅から遠い」「商業施設が近くにない」「変形地である」といった条件でも、収益化できる可能性があります。ほかの土地活用法と比較して運用の手間が少ないことも、トランクルーム経営のメリットの1つです。

なお、トランクルーム経営による土地活用については、以下のページで詳しくご紹介しています。

【トランクルームの土地活用についてはこちら】

トランクルーム経営に関するご相談や、資料請求も可能です。以下よりお気軽にお問い合わせください。

【お問い合わせ・資料請求はこちら】

実家処分は焦らず十分に検討してから進めよう

実家処分を検討する際には、主な選択肢として「売却・現状維持・土地活用」の3つがあります。売却する場合は、家族や相続人・共有者など関係者の合意を得ながら進めることが大切です。現状維持を望む場合は、長期間空き家として放置するリスクを理解したうえで、一定期間が経過したら再度処分方法を検討する必要があるでしょう。

受け継いだ土地を手放すのではなく、土地活用をして収益を得る方法もあります。土地活用法にはさまざまな選択肢があり、活用が難しいと思える土地でも収益化できるかもしれません。焦らずに、十分に検討してから進めることが大切です。

【お問い合わせ・資料請求はこちら】

トランクルーム経営ならエリアリンクの「ハローストレージ」

エリアリンク株式会社は、「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」を理念に掲げ、トランクルーム「ハローストレージ」の運営を行うストレージ事業を中心に、ストック型ビジネスで安定性の高い経営を推進しています。

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近年、トランクルームの認知度は高まりつつあり、市場規模が拡大傾向にある業界です。

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土地の活用方法にお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。

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調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
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水野 崇さん

監修者水野 崇(みずの たかし)

水野総合FP事務所代表。東京理科大学理学部卒業。中学、高校、大学、専門学校で金融経済教育を行うほか、テレビ朝日、BSテレ東、TOKYO MXの番組に出演。NHKドラマ「3000万」家計監修。独立系FPとして、相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、メディア出演など幅広く活動している。
<資格>宅地建物取引士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者 ほか