土地を売ったときにかかる税金は?特別控除や税額シミュレーションも紹介

土地売却

掲載日:2026年04月30日
土地を売ったときにかかる税金は?特別控除や税額シミュレーションも紹介 イメージ

土地を売却した際には、印紙税や登録免許税、そして売却益(譲渡所得)が出た場合には所得税・住民税などの税金がかかることがあります。売却金額がそのまま手元に残るわけではないため、どの税金がいくらかかるのか、目安を理解しておくことが大切です。

本記事では、土地売却時にかかる税金の種類や計算方法、一定の条件を満たした場合に適用できる特別控除などについて解説します。土地の売却を検討している方は、ぜひご一読ください。

目次

土地を売ったときにかかる税金

土地を売った際には、以下の税金がかかるのが一般的です。

  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 譲渡所得にかかる税金(所得税・住民税・復興特別所得税)

それぞれの税金の概要や課税されるタイミングを確認していきましょう。

印紙税

印紙税とは、経済取引に伴って作成する契約書や領収書などの「課税文書」に課される税金です。土地の売買では、売買契約書(不動産譲渡契約書)を作成する際に、契約書へ収入印紙を貼り付けて納税するのが一般的です。

実務上は、契約書を2通作成して売主・買主が各1通ずつ保管することが多く、その場合はそれぞれが保管する契約書(原本)に印紙を貼付します。

印紙税額は売買契約書に記載された金額により異なり、契約金額が高額になるほど高くなります。不動産譲渡契約書(売買契約書)および建設工事請負契約書については、2027年3月31日までに作成されるものに軽減措置が適用されています。

不動産譲渡契約書のうち、契約書に記載された契約金額が10万円を超えるものに軽減措置が適用され、契約金額ごとの税額(軽減後)の目安は以下のとおりです。

  • 10万円超50万円以下:200円
  • 50万円超100万円以下:500円
  • 100万円超500万円以下:1,000円
  • 500万円超1,000万円以下:5,000円
  • 1,000万円超5,000万円以下:1万円
  • 5,000万円超1億円以下:3万円
  • 1億円超5億円以下:6万円
  • 5億円超10億円以下:16万円
  • 10億円超50億円以下:32万円
  • 50億円超:48万円

参照:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)|No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」

登録免許税

登録免許税とは、不動産の登記をする際に課される税金です。

売却する際、土地に抵当権が設定されている場合は、売却にあたり抵当権抹消登記が必要になることが多く、この場合の登録免許税は原則として不動産1個につき1,000円です。なお、土地と建物の2個であれば2,000円となります。

一方、売買に伴う所有権移転登記(申請や費用負担は買主側となるのが一般的)にかかる登録免許税は、課税標準となる不動産の価額(原則として固定資産税評価額)に、本則税率2.0%を乗じて計算します。

土地の売買による所有権移転登記には軽減措置があり、一定期限までに登記を受ける場合は1.5% とする取扱いがあります。

参照:財務省「令和8年度税制改正の大綱」

譲渡所得にかかる税金(所得税・住民税・復興特別所得税)

土地を売却した際には、譲渡所得(売却益)が生じると、その譲渡所得に対して所得税・住民税・復興特別所得税が課されます。不動産売却による譲渡所得は分離課税とされており、給与所得や事業所得などその他の所得とは区分して税額を計算します。

譲渡所得(課税譲渡所得金額)は、以下の計算式で求めます。

課税譲渡所得金額=収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

なお、計算結果が0円以下(譲渡損失)となる場合、その譲渡について所得税・住民税等は生じません。また、譲渡損失が出た場合でも、他の土地・建物の譲渡所得があれば相殺できることがあり、居住用財産の一定要件では損益通算や繰越控除の特例が設けられています。

譲渡所得は、土地の所有期間によって「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」に分かれます。譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年を超える場合が長期譲渡所得、5年以下の場合が短期譲渡所得です。

さらに所得税率は、長期・短期のどちらに該当するかで、以下のように税率が変わります。

譲渡所得の種類所得税住民税
長期譲渡所得15%5%
短期譲渡所得30%9%

なお、復興特別所得税は、この譲渡所得にかかる所得税額(基準所得税額)×2.1%で計算します。

参照:国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」
参照:国税庁「No.3255 譲渡費用となるもの」

土地を売ったときの譲渡所得税の特別控除

土地を売ったときの譲渡所得税について、特別控除を利用できる場合があります。ここでは、以下の2つの内容を紹介します。

  • マイホームを売却した場合の特例
  • 公共事業などのために売却した場合の特例

要件に当てはまる場合は活用できるため、しっかりとチェックしていきましょう。

マイホームを売却した場合の特例

マイホーム(居住用財産)とその敷地等を売却した場合、「居住用財産の3,000万円特別控除」により、譲渡所得から最大3,000万円を差し引くことが可能です。所有期間の長短は問われません。

戸建て・マンションいずれも対象となり、建物を解体して土地だけを売る場合でも、一定の要件を満たせば対象になります(例:解体日から1年以内に売買契約を締結するなど)。

適用の対象となるのは、たとえば次の要件を満たしている場合です。

  • 売却した資産が「居住用財産(マイホーム)とその敷地等」に該当すること
  • (以前住んでいた場合)住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
  • その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 前年・前々年に同種の特例を受けていないこと
  • 親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売却したものでないこと
  • 確定申告が必要

建物を解体して土地だけを売る場合は、解体から契約まで貸駐車場など他の用途に使用していないことなどの要件があります。

参照:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」

公共事業などのために売却した場合の特例

土地収用法などで収用権が認められている公共事業のために、土地建物を売った場合(収用等)には、譲渡所得から最大5,000万円まで差し引ける特例があります。

ただし、控除の適用を受けるためには、次の要件を満たす必要があります。

  • 売却した土地建物が固定資産であること(販売目的の棚卸資産は対象外)
  • その年に公共事業のために売った資産の全部について、「収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例」の適用を受けていないこと
  • 最初に買取り等の申出があった日から6か月を経過した日までに売却していること
  • 公共事業の施行者から最初に買取り等の申出を受けた者(相続・遺贈で取得した者を含む)が譲渡していること

同じ公共事業で複数年に分けて売る場合は 最初の年のみ適用されるなど注意点があるため、詳細は国税庁の案内を確認しましょう。

参照:国税庁「No.3552 収用等により土地建物を売ったときの特例」

土地を売ったときの税額シミュレーション

ここでは、1,500万円で土地を売却した際の税額をシミュレーションしてみましょう。

なお、土地の取得費がわかる場合もありますが、実際には不明な場合も少なくありません。そこで、土地の取得費がわかる場合・不明な場合の2つのケースで試算します。

土地の取得費がわかる場合

土地の取得費がわかる場合、税額について以下のようなシミュレーションができます。

【シミュレーション条件】

  • 売却価格:1,500万円
  • 取得費:1,000万円
  • 譲渡費用:100万円
  • 所有期間:譲渡した年の1月1日現在で5年超(長期譲渡)

【譲渡所得金額の計算式】

  • 1,500万円(売却価格)-1,000万円(取得費)-100万円(譲渡費用)=400万円

上記のように、譲渡所得金額は400万円と計算できます。

一定の条件を満たし「居住用財産の3,000万円特別控除」が適用される場合は、400万円-3,000万円となり、課税譲渡所得金額は0円となるため税金は課されません。

一方、特例が適用されない場合は、400万円が課税対象となります。税額の目安は、長期譲渡の場合、以下のとおりです。

  • 所得税額(基準所得税額):400万円×15%=60万円
  • 復興特別所得税:60万円(所得税額)×2.1%=1万2,600円
  • 住民税:400万円×5%=20万円

合計で約81万2,600円が税額の目安となります。

参照:国税庁「No.3252 取得費となるもの」

土地の取得費が不明な場合

土地の取得費が不明な場合のシミュレーションをしていきましょう。

【シミュレーション条件】

  • 売却価格:1,500万円
  • 取得費:不明
  • 譲渡費用:100万円
  • 所有期間:譲渡した年の1月1日現在で5年超(長期譲渡)

取得費が不明な場合は「概算取得費」を用いて計算を行います。概算取得費は、売却価格×5%で求められるため、上記の場合は1,500万円×5%=75万円となります。

【譲渡所得金額の計算式】

  • 1,500万円(売却価格)-75万円(概算取得費)-100万円(譲渡費用)=1,325万円

3,000万円特別控除が適用される場合は、1,325万円-3,000万円となり、課税譲渡所得金額は0円となるため税金は課されません。

一方、適用されない場合は1,325万円が課税対象となり、長期譲渡の場合の税額の目安は、以下のとおりです。

  • 所得税額(基準所得税額):1,325万円×15%=198万7,500円
  • 復興特別所得税:198万7,500円(所得税額)×2.1%=約4万1,700円
  • 住民税:1,325万円×5%=66万2,500円

合計で約269万2,000円が税額の目安となります。取得費が不明な場合は、概算取得費(売却価額の5%)で計算するため、課税対象額が大きくなり、1,000万円を超えるケースもあります。

参照:国税庁「No.3258 取得費が分からないとき」

土地を売る前に検討したい「土地活用」

土地を売却すると、一時的にまとまった資金が手に入る、維持管理の手間がなくなるなどのメリットがありますが、一方で、売却益(譲渡所得)が生じた場合には税金が発生する可能性があります。

また、希望した売却価格で売れずに、手元に十分なお金が残らなかったというケースも少なくありません。

焦って土地の売却をすると損失が生じることもあるため、まずは「土地活用」を行うのも選択肢の1つです。

土地活用をするメリット

土地活用をする主なメリットは以下のとおりです。

  • 中長期的な収入源になりうる
  • 固定資産税や相続税などの税負担の軽減につながる場合がある
  • 地域貢献につながることもある

たとえば、賃貸住宅など「住宅」を建てる活用では、住宅用地の特例により固定資産税の課税標準が軽減される場合があり、相続時にも小規模宅地等の特例で評価額が一定割合減額される場合があります(いずれも要件あり)。

土地活用の手段によっては、固定資産税の軽減措置などが受けられないケースがありますが、活用することで収益化できれば、費用負担を軽減できるかもしれません。

駐車場経営やトランクルーム経営など大規模な建物設置を伴わない土地活用の場合は、一度試しに活用してみた後に、土地の売却をすることも可能です。

土地活用の手段にはさまざまなものがあるため、自身に合った活用手段を検討することが大切です。

土地活用ならトランクルーム経営もおすすめ

トランクルーム経営とは、所有している土地にコンテナなど(屋外型の場合)を設置し、収納スペースとして貸し出すことで、利用者から賃料収入を得る土地活用の方法のことです。

「駅から遠い」「商業施設が近くにない」「変形地」といった立地条件であっても、トランクルームであれば需要が見込めるケースもあります。

一括借り上げ制度などを利用すると、管理・運営の手間なく長期的な収益につながりやすいです。

なお、トランクルーム経営による土地活用ついては、以下のページで詳しくご紹介しています。

【トランクルームで土地活用 エリアリンク】

トランクルーム経営に興味のある方は、以下よりお気軽にお問い合わせ、または資料請求をご利用ください。

【エリアリンクのトランクルーム経営のお問い合わせ・資料請求はこちら】

税金を正しく理解して土地売却を検討しよう

土地を売却した際には、売買契約書にかかる印紙税や、登記手続きにかかる登録免許税が発生することがあります。また、売却で利益(譲渡所得)が生じた場合には、譲渡所得に対して所得税・住民税・復興特別所得税が課されます。

売却時にはどのような税金がどのくらいかかるのかをあらかじめシミュレーションすると、手元に残る金額を把握できます。

また、焦って土地を売却すると損失を被ることがあるため、まずは土地活用を検討してみるのもおすすめです。

土地活用方法にはいくつかありますが、初期費用を抑えつつ中長期的な利益が得られる可能性があるものとして、トランクルーム経営があります。

興味のある方は、お気軽にこちらからお問い合わせ、または資料請求をご利用ください。

【エリアリンクのトランクルーム経営のお問い合わせ・資料請求はこちら】

トランクルーム経営ならエリアリンクの「ハローストレージ」

エリアリンク株式会社は、「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」を理念に掲げ、トランクルーム「ハローストレージ」の運営を行うストレージ事業を中心に、ストック型ビジネスで安定性の高い経営を推進しています。

1995年の創業より着実に成長を続け、2003年に東京証券取引所マザーズに上場、2022年には東証スタンダード市場への移行もいたしました。

エリアリンクが展開するトランクルーム「ハローストレージ」は、全国に2,500物件以上・12万室以上を展開しており、業界最大規模、掲載物件数は全国No.1(※)です。

近年、トランクルームの認知度は高まりつつあり、市場規模が拡大傾向にある業界です。

駅から遠い、地形が悪い、土地が狭いなどの理由から、マンション・アパート・駐車場経営が困難な土地でも、屋外型トランクルームなら有効活用できることから、遊休土地活用の選択肢として注目を集めています。

土地の活用方法にお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。

※2022年3月期 指定領域(※)における市場調査
調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
※屋内型、屋外型の合計掲載物件数・屋外型の掲載物件数において物件数 No.1
※「指定領域」=レンタルスペースの物件数の情報をWeb で公開している 8 社(エリアリンク社独自調査。2022年3月時点のウェブ上での屋内型、屋外型の合計掲載物件数・屋外型の掲載物件数上位8社)を対象として、物件数を No.1 検証調査

<エリアリンク株式会社 公式ホームページはこちら>

水野 崇さん

監修者水野 崇(みずの たかし)

水野総合FP事務所代表。東京理科大学理学部卒業。中学、高校、大学、専門学校で金融経済教育を行うほか、テレビ朝日、BSテレ東、TOKYO MXの番組に出演。NHKドラマ「3000万」家計監修。独立系FPとして、相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、メディア出演など幅広く活動している。
<資格>宅地建物取引士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者 ほか