土地売却にかかる費用って?費用を抑える3つの方法も解説

土地の売却を検討する際、「どのような費用がかかるのか」「最終的に手元にいくら残るのか」と気になる方は多いでしょう。土地を売却する際は、想像以上に多くの費用が発生します。必要な費用は土地の特性や状態によって大きく変動するため、あらかじめどのような費用が必要か把握しておくことが大切です。
本記事では、土地の売却にかかる費用や費用を抑えるためのポイントなどを解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
土地売却時にかかる費用一覧
土地の売却にあたっては、仲介手数料をはじめとするさまざまな費用が発生します。まずはどのような費用がかかるかを把握し、早めに準備しておくことが大切です。
主な費用は、以下のとおりです。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 抵当権抹消登記費用(登録免許税)
- 司法書士報酬
- 譲渡所得税
ここでは、上記の5点について詳しく解説します。なお、住宅ローンの残債がある場合、土地を売却するタイミングで別途一括返済する必要がありますので覚えておきましょう。
仲介手数料
仲介手数料とは、不動産の売却が成立したタイミングで不動産会社に対して支払う成功報酬で、売却費用の中でも大きな割合を占めることが一般的です。仲介手数料は宅地建物取引業法によって上限が定められており、売買価格が400万円を超える場合の上限額は「売却価格×3%+ 6万円+消費税」の計算式で算出します。
仲介手数料は成功報酬型のため、売却が成立した場合のみ発生します。期限内に売却に至らない場合は、支払う必要はありません。
参照:国土交通省「土地・不動産・建設業|<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ」
印紙税
印紙税とは、売買契約書に課される税金で、契約金額に応じて金額が決定します。印紙税は契約書1通ごとに必要です。
不動産の売却では契約金額が高額になるため、印紙税の負担が大きくなります。この負担を軽減することを目的に、国による軽減措置が設けられています。不動産譲渡契約書の軽減措置は、2026年3月時点では2027年3月31日までに作成される一定の契約書が対象です。
参照:国税庁「質疑応答事例|不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」
抵当権抹消登記費用(登録免許税)
抵当権抹消登記費用(登録免許税)とは、土地や建物に設定された抵当権を抹消する登記手続きにかかる税金のことです。売却する土地や建物に抵当権が設定されている場合は、金融機関の抵当権抹消登記をする際に発生します。登録免許税は、不動産1個につき1,000円と定められています。
抵当権抹消登記は自分で行うこともできますが、書類の準備や申請手続きに不安がある場合は、司法書士に依頼するケースもあります。その場合、司法書士への報酬の支払いが発生します。
参照:法務局・法務省「抵当権の抹消登記に必要な書類と登録免許税」
司法書士報酬
登記手続きなどを司法書士に依頼する場合、司法書士に対して報酬を支払うことになります。費用は依頼内容や不動産の数などによって異なりますが、相場は数万円程度です。司法書士は法律に基づいて書類の作成や登記申請を代行します。
登記手続きは自分で行うこともできますが、専門家に依頼することで、ミスの防止につながります。
譲渡所得税
土地を売却して利益が出た場合に発生するのが譲渡所得税です。譲渡所得は「譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費用」で算出し、売却益が大きければ譲渡所得税も高くなります。
譲渡所得税は不動産の所有期間によって税率が変動し、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得となり、税率が低くなります。譲渡所得税の計算を誤ると、本来必要のない税金を支払うことになったり、申告漏れとして追徴課税を受けたりするおそれがあるため、正確に計算することが大切です。譲渡所得が発生した場合、原則として確定申告が必要です。
土地売却前にかかる費用一覧
土地売却にあたっては、土地の状況に応じて以下のような費用も発生します。ケースによっては高額な出費となる場合もあるため、事前に把握しておくことが大切です。
主な費用は、以下のとおりです。
- 測量費用
- 解体費用
- 地中埋設物・地盤調査費
- インフラ整備費
それぞれについて詳しく解説します。
測量費用
測量費用とは、土地の境界が未確定な場合に確定測量を行うための費用です。費用の相場は30万~80万円程度とされますが、土地の広さや形状、隣接地との状況などによって変動します。
土地売却に際して測量を必ず行う必要はありませんが、境界を確定させることで、土地の面積や売買条件を明確にしやすくなります。将来的なトラブル防止の観点から、隣地所有者の立ち会いが求められるのが一般的です。
解体費用
解体費用とは、古家付き土地を更地にして売却する際に発生する費用です。建物の構造や規模によって費用は変動しますが、100万円以上かかるケースも珍しくありません。
更地にするためにはコストが発生しますが、更地のほうが土地を活用しやすいため、売りやすくなる場合があります。解体費用は立地条件や家屋の状態によって大きく変わるため、複数の業者から見積もりを取って比較検討しましょう。
関連記事:「空き家の解体費用はいくら?高額になる7つのケースと費用を抑えるコツ」
地中埋設物・地盤調査費
地中埋設物・地盤調査費は、地中に廃材などが発見された場合や、地盤に問題がある場合に、土地の状況や契約条件に応じて発生することがある費用です。
地中埋設物の存在を買主に知らせずに売却した場合、売主は契約不適合責任を問われるリスクがあります。契約不適合責任とは、売買契約の目的物が契約内容と相違する場合、買主に対して売主が負う法的責任です。
費用負担のあり方は契約条件によって異なりますが、必要に応じて事前調査や契約内容の整理をしておくことで、予期せぬトラブルの回避につながるでしょう。
インフラ整備費
インフラ整備費とは、上下水道などのインフラが未整備の場合や、引込み・接続工事が必要な場合に、土地の状況や契約条件に応じて発生することがある費用です。インフラ整備費は地域や工事業者によって大きく異なるため、事前に内容を確認しておくとよいでしょう。
インフラが未整備の土地は敬遠されがちです。そのため、売買条件としてインフラの整備が求められるケースもあります。誰がどこまで負担するかは契約内容によって異なるため、売買契約の前に確認しておくことが大切です。
土地売却の費用を抑える3つの方法
土地売却にあたって必要な費用はさまざまあり、総額で大きな負担になることもあります。売却費用を抑えるためには、以下のような方法があります。
- 特別控除や軽減税率制度を活用する
- 測量の有無を事前確認する
- 売却タイミングを見極める
それぞれについて詳しく解説します。
特別控除や軽減税率制度を活用する
譲渡所得税を抑える特別控除や軽減税率制度をうまく活用しましょう。代表的なものとして、以下の2つがあります。
- マイホームの売却で得た譲渡所得から最大3,000万円を控除できる「3,000万円特別控除」
- 売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超える不動産(マイホーム)を売却する場合に、譲渡所得税の税率が軽減される「10年超所有軽減税率の特例」
上記の2つの制度は併用できる場合があり、節税効果が期待できます。適用にあたっては「譲渡先が親族などではないこと」などの諸条件があります。
ただし、土地売却全般に使える制度ではなく、主にマイホームやその敷地など、一定の要件を満たす居住用財産が対象となる特例です。事前に内容を把握し、条件に当てはまるか確認しましょう。
また、いずれの制度を利用する場合も、確定申告が必要です。
参照:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)|No.3302 マイホームを売ったときの特例」
参照:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)|No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例」
測量の有無を事前確認する
測量の有無を事前に確認することで、不要な測量費の発生を回避できる可能性があります。法務局に保管されている地積測量図などを確認し、現況や境界標の有無も含めて整理しておくとよいでしょう。
すでに隣地との境界が明確な場合は、状況によっては簡易測量で足りることもありますが、売買条件によっては確定測量が必要になる場合もあります。
測量費は、土地の形状によって費用が変動します。不規則な形状であったり樹木の影響で測量が難しい状態であったりする場合は作業量が多くなり、費用が高くなるでしょう。
売却タイミングを見極める
譲渡所得税の税率は、「短期譲渡所得」か「長期譲渡所得」によって税率が変わるため、売却タイミングを見極めることで譲渡所得税を抑えられる可能性があります。
具体的な税率は、以下のとおりです。
| 所得の区分 | 所有期間と税率 |
|---|---|
| 短期譲渡所得 | ・所有期間5年以下の場合に該当所得税30% ・住民税9% |
| 長期譲渡所得 | ・所有期間5年超の場合に該当所得税15% ・住民税5% |
※別途、復興特別所得税が加算されます。
短期譲渡所得と長期譲渡所得では税率が大きく変わることがわかります。そのため、5年経過してから売却するのも選択肢の1つです。
参照:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)|No.3211 短期譲渡所得の税額の計算」
参照:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)|No.3208 長期譲渡所得の税額の計算」
土地売却の前に「土地活用」もおすすめ
土地売却は一度にまとまった金額を得られる可能性がある一方で、いろいろな費用がかかります。できるだけ費用を抑えて売却するためには、売却のタイミングを見極めることが大切です。
所有している土地の取り扱いに悩んでいる場合は、売却ではなく「土地活用」をすることも選択肢の1つです。
土地活用が軌道に乗れば、中長期的に安定した収入を得ることができるでしょう。土地活用の方法にはさまざまな選択肢があるため、土地の特性やライフプランに合った方法を選ぶことがポイントです。
土地活用をするメリット
土地活用の代表的な方法としては、駐車場経営やアパート・マンション経営、トランクルーム経営などがあげられます。
古くなった家屋をそのまま所有し続けたり、更地のまま放置したりすると、管理に多くの費用が発生します。アパートやマンションを建築して賃料を得たり、駐車場やトランクルームを設置して利用料を徴収したりすれば、長期的に収入を得ることが可能です。
アパートやマンションを経営するとなると多額の初期費用がかかりますが、駐車場経営やトランクルーム経営など、大規模な建物の設置を伴わない土地活用であれば、初期費用を抑えてスタートできます。土地活用を試してみたのちに、土地を売却することも可能です。
土地活用としてのトランクルーム経営

トランクルーム経営とは、所有している土地にコンテナを設置し、収納スペースとして貸し出すサービスで、利用者から賃料収入を得る土地活用方法のことです。
「最寄り駅から遠い」「変形地である」など、住居用物件としては需要が低い土地でも、トランクルームなら収益化できる可能性があるでしょう。賃貸住宅の経営と比べて、管理の手間を抑えられることもトランクルーム経営のメリットです。
全国に2,500物件以上・12万室以上のトランクルーム「ハローストレージ」を展開しているエリアリンクであれば、初期費用0円(※)でトランクルーム経営に取り組める場合もあります。初期費用を抑えやすいため、トライしやすい土地活用方法といえるでしょう。
※土地造成費用については要相談
トランクルーム経営の詳細やお問い合わせは、下記ページをご活用ください。
土地売却はかかる費用を把握しながら検討しよう
土地売却には仲介手数料や印紙税、登記費用など、さまざまな費用が発生します。
土地や建物の状態によっては測量や解体が必要なケースもあり、想像以上に費用がかさむことも少なくありません。発生する費用の項目を事前に把握し、早めに備えておくことが大切です。
また、各種の特別控除や軽減税率制度が適用できるかどうかの見極めも必要です。特別控除や軽減税率制度が適用できれば、負担する税金の額を大きく抑えることができ、収益の最大化につながるでしょう。
なお、土地の取り扱いに悩んでいるのであれば、土地活用も選択肢の1つです。長期的な収益につながる可能性もあるため、土地売却とあわせて検討してみるとよいでしょう。
トランクルーム経営ならエリアリンクの「ハローストレージ」
エリアリンク株式会社は、「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」を理念に掲げ、トランクルーム「ハローストレージ」の運営を行うストレージ事業を中心に、ストック型ビジネスで安定性の高い経営を推進しています。
1995年の創業より着実に成長を続け、2003年に東京証券取引所マザーズに上場、2022年には東証スタンダード市場への移行もいたしました。
エリアリンクが展開するトランクルーム「ハローストレージ」は、全国に2,500物件以上・12万室以上を展開しており、業界最大規模、掲載物件数は全国No.1(※)です。
近年、トランクルームの認知度は高まりつつあり、市場規模が拡大傾向にある業界です。
駅から遠い、地形が悪い、土地が狭いなどの理由から、マンション・アパート・駐車場経営が困難な土地でも、屋外型トランクルームなら有効活用できることから、遊休土地活用の選択肢として注目を集めています。
土地の活用方法にお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。
※2022年3月期 指定領域(※)における市場調査
調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
※屋内型、屋外型の合計掲載物件数・屋外型の掲載物件数において物件数 No.1
※「指定領域」=レンタルスペースの物件数の情報をWeb で公開している 8 社(エリアリンク社独自調査。2022年3月時点のウェブ上での屋内型、屋外型の合計掲載物件数・屋外型の掲載物件数上位8社)を対象として、物件数を No.1 検証調査

監修者|水野 崇(みずの たかし)
水野総合FP事務所代表。東京理科大学理学部卒業。中学、高校、大学、専門学校で金融経済教育を行うほか、テレビ朝日、BSテレ東、TOKYO MXの番組に出演。NHKドラマ「3000万」家計監修。独立系FPとして、相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、メディア出演など幅広く活動している。
<資格>宅地建物取引士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者 ほか