実家売却の手順って?売却前に考えたいポイントや後悔しやすいケースも紹介

実家の売却を検討している方の中には、不動産売却や相続などに詳しくなく、何をどのように始めればよいのかわからない方もいるでしょう。あるいは、実家の売却を後悔しないよう進める方法や、売却以外の土地活用方法を探している方もいるかもしれません。
本記事では、実家を売却する際の手順や売却前に考えておきたいこと、後悔しやすいケースについて詳しく解説します。
目次
実家を売却する際の手順
実家の売却は、一般的に次のような流れで進めます。
- 1.売却の事前準備をする
- 2.実家の査定をする
- 3.不動産会社を決定し、媒介契約を締結する
- 4.売却活動を行う
- 5.不動産売買契約を行う
- 6.不動産の引き渡しを行う
- 7.確定申告を行う
それぞれ順を追って確認していきましょう。
1.売却の事前準備をする
実家を売却する際には手続きをスムーズに進めるために、さまざまな準備を行う必要があります。
主な準備内容は次のとおりです。
- 遺言書の有無を確認する
- 遺言書のない相続の場合、法定相続分をふまえて遺産分割協議(相続人全員で話し合い)を行い、誰が実家を取得するか(持分をどうするか)を決定する
- 実家の住宅ローン残高を確認する
- 実家の名義変更(相続登記)を行う
- 一戸建ての場合、隣家との境界を明確にするため必要に応じて確定測量を行う
- 売買契約書(購入時の不動産売買契約書)や請負契約書、登記済証(権利証)または登記識別情報通知書など、売却時に必要となる書類を集める
- 実家の不要な荷物の処分・整理を行う
遺言書が存在し、売却について記載がある場合は、内容に従って手続きを進めます。
なお、2024年4月1日から相続登記が義務化されています。相続や遺言により不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記を行わなければならず、正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料の対象となるため、速やかに手続きを進めましょう。
参照:東京法務局「相続登記が義務化されました(令和6年4月1日制度開始)~なくそう 所有者不明土地 !~」
2.実家の査定をする
事前準備が済んだ後は、不動産会社に実家の査定を依頼します。査定には主に「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
机上査定は、築年数や所在地などのデータをもとに簡易的な概算を出す方法で、実家への訪問は基本的にありません。スピーディな査定が可能ですが、物件の状態が反映されづらいため、精度が低くなりがちです。
一方、訪問査定は実際に実家を訪れて細部まで査定する方法で、日数はかかりますが精度の高い査定が可能です。
査定結果は不動産会社によっても異なるため、複数社に依頼して比較しましょう。
3.不動産会社を決定し、媒介契約を締結する
実家を売却する場合、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。不動産会社との間で、売却を依頼する際に交わす契約を「媒介契約」といい、以下の3種類があります。
| 契約方式 | 詳細 |
|---|---|
| 一般媒介契約 | ・複数の不動産会社と同時に契約できる形態 |
| 専任媒介契約 | ・1社だけに売却依頼する契約 ・売主が自ら買主を見つけた場合は、不動産会社を介さずに直接契約することも可能 ・販売状況の報告は2週間に1回以上受けられる |
| 専属専任媒介契約 | ・1社だけに売却依頼する契約 ・売主が自ら買主を見つけた場合でも、不動産会社が仲介に入る ・販売状況の報告は1週間に1回以上 |
なお、専任媒介契約および専属専任媒介契約では、物件情報を指定流通機構(REINS)へ登録することが義務付けられています。不動産や自身の状況に適した媒介契約を選択することがポイントです。
4.売却活動を行う
実家を売却するために、広告や問い合わせ対応などさまざまなことを行います。売却活動は基本的に不動産会社が中心となって行うため、依頼者の負担になることは多くありません。
なお、場合によっては、依頼者が次のような対応を求められるケースもあります。
- 内見の準備や対応
- 売買価格や引き渡し条件に関する調整についての意思決定
内見は、買主が決まるか否かの重要な要素であるため、念入りに準備し、真摯に対応することが求められます。内見時は不動産会社も立ち会うのが一般的なので、事前に十分な打ち合わせをしておきましょう。
5.不動産売買契約を行う
買主との間で売買価格や引き渡し条件などの合意が得られた後に、不動産売買契約を締結します。
契約の際に、不動産会社(宅地建物取引業者)は買主に対して「重要事項説明」をすることが義務付けられていますが、売主側も内容について確認する必要があります。
たとえば、建物の状態や付帯設備、隣家との境界など、後のトラブルを回避するために、記載された内容が正確であるかを入念にチェックします。また、引き渡し後に不具合が見つかった場合に売主が負う「契約不適合責任」については、契約内容と異なる欠陥や不具合があった場合、買主から修繕を求められたり、売買代金の減額や契約解除、損害賠償を請求されたりすることがあります。
そのため、引き渡し後に売主が負う責任の内容や、免責の有無について契約書で確認しておきましょう。
なお、売買契約時には買主から手付金を受け取るのが一般的です。ただし、住宅ローン特約など契約内容によっては、契約解除により手付金を買主に返金しなければならないケースもあるため注意が必要です。
6.不動産の引き渡しを行う
売買契約から1〜2カ月後を目安として、手付金を除いた残代金の決済と引き渡しが同時に行われます。買主が現金で購入する場合は期間が短縮されることもありますが、住宅ローンを利用する場合は、審査や融資実行のタイミングにより前後するのが一般的です。
売主側は、引き渡し時までに主に以下のような準備が必要になります。
- 引っ越し
- 引き渡し時に必要な書類の準備
- 公共料金の精算
なお、不動産会社に仲介手数料を支払うタイミングは「売買契約時に半分・決済時に半分」というケースが一般的ですが、支払方法や時期は契約内容によって異なるため、事前に不動産会社に確認しておきましょう。
7.確定申告を行う
実家の売却により譲渡所得(利益)が発生したときは、確定申告が必要です。また、各種特例を適用する際には、譲渡所得がゼロであっても確定申告を行う必要があります。
たとえば、自分が住んでいた実家を売却し、所定の要件を満たしている場合は、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例(3,000万円の特別控除)」を利用できることがあります。
また、相続した実家が空き家となっているときは、売却時に「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」を適用できるケースもあるでしょう。
参照:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」
参照:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
実家の売却前に考えたい2つのポイント
実家の売却を決める前に、以下の2つのポイントについて確認することをおすすめします。
- 実家に今後住む可能性があるか
- 家族・相続人全員が納得しているか
これらを明確にすることで円滑に売却を進められるうえ、将来的に相続トラブルを回避することにも役立ちます。
実家に今後住む可能性があるか
将来的に、自身が実家に住む可能性があるかを検討します。住む時期や計画が具体的に決まっているか否か、数年後は状況が変わる可能性をふまえて考えましょう。
一時的に空き家になるとした場合、管理負担を誰が担うのかを明確にする必要もあります。
なお、空き家の管理方法や放置した際の罰則・リスクについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
関連記事:「空き家を放置するとどうなる?罰則やリスク、管理方法や活用法を紹介」
家族・相続人全員が納得しているか
実家の売却の判断は、家族や相続人全員が納得できる形で進めることが重要です。
関係する人数が多くなるほど各相続人の希望を通すことは難しくなりますが、事前に話し合いの場を設け、情報や認識の共有を図ることが大切です。
また、実家売却を判断するコミュニケーションの場においては、家族や相続人の感情面への配慮を欠かさないようにしましょう。
実家売却で後悔しやすいケース
実家を売却するにあたり、後悔しやすいケースとして以下の3つが挙げられます。
- 勢いで売却してしまった
- 売却を先延ばしにしたことで、売却条件が不利になった
- 売却額が希望通りにならなかった
悔いが残る売却とならないよう、それぞれ確認しておきましょう。
勢いで売却してしまった
十分な準備や事前整理を行わないまま売却を決めると、後悔が残りやすいです。近隣の住宅の相場をしっかりチェックする、不動産の査定は複数社に依頼する、価格交渉の条件を事前に決めておく、などについて徹底することが大切です。
また、家族や相続人全員の納得が得られない状態で売却を進めると、トラブルに発展する可能性が高くなります。帰る場所・思い出の場所がなくなることの喪失感もあり、「勝手に売却した」という不信感を持たれてしまうことがあるかもしれません。
売却を先延ばしにしたことで、売却条件が不利になった
実家の売却を先延ばしにした結果、売却条件や選択肢などが限られてしまうことがあります。タイミングによっては、売却を希望しても思うように進まないこともあるでしょう。
また、住宅は人が住まなくなると老朽化が進みやすく、空き家期間が長引くほど建物の劣化が進行します。その影響で、売却条件が不利になる可能性も高まります。
さらに、相続した実家が空き家となっているときに利用できる特別控除には、売却期限が設けられています。期限を過ぎると特例を利用できなくなるため、売却を検討している場合は早めに確認しておくことが大切です。
売却額が希望通りにならなかった
実家の立地条件や築年数によっては、希望通りの価格で売却できないこともあります。
不動産売買は近隣エリアでの相場や立地条件の影響を受けるため、売却価格に納得できないときは、売却以外の選択肢を検討するのも1つの方法です。
たとえば、賃貸物件として貸し出したり、解体して更地にしたうえで駐車場として活用したりする方法があります。このほか、トランクルーム経営といった活用方法も考えられます。
ただし、土地活用には初期費用や維持管理の負担が発生することもあるため、収支計画をふまえて慎重に判断することが大切です。
売却以外に方法がないかよく検討しましょう。
実家を整理するなら売却以外に土地活用の検討もおすすめ
実家の処分や整理の方法は、売却以外に土地活用という選択肢もあります。
土地活用の代表的な方法は以下のとおりです。
- トランクルーム経営
- 駐車場・コインパーキング経営
- アパート・マンション経営
実家を売却することで、一度にまとまった資金が手に入る可能性があります。一方で、土地活用を選択した場合は、中長期的な収益が期待できる反面、立地条件や活用方法によっては十分な収益が得られないこともあります。
それぞれの特徴やリスクを理解したうえで、自身の状況に合った方法を選択しましょう。
土地活用ならトランクルーム経営も選択肢に
土地活用に興味がある方には、トランクルーム経営も選択肢の1つとなります。
エリアリンクの「ハローストレージ」は、全国に2,500物件以上・12万室以上を展開しており、業界最大規模のトランクルームです。
たとえば、エリアリンクのトランクルーム経営であれば以下の5つのメリットがあります。
- 10年以上一括借り上げで安定的な収益が期待できる
- 屋外型トランクルームの場合は初期費用が不要(※土地造成・舗装費用のみ要相談)
- 駅から遠い土地でもOK
- 変形地、狭い土地でもOK
- 工期が短いため、機会損失が少ない(※開発案件を除く)
実家の売却または土地活用を検討されている方やトランクルーム経営に興味がある方は、お気軽にこちらからお問い合わせください。
実家の売却は手順をおさえて後悔なく進めよう
実家を売却する際は、事前準備から不動産会社への依頼、売買契約、そして確定申告まで、1つずつ順に手続きを進めていきます。特に、家族や相続人全員が納得した形で進められるよう、十分に話し合うことが大切です。
実家の売却では、後から後悔が残ってしまうケースも少なくありません。どのような点で後悔しやすいのかを、本記事で紹介した内容をもとに整理し、あらかじめ対策を考えておきましょう。
実家の売却以外の活用方法を検討している方は、ぜひエリアリンクにご相談ください。
トランクルーム経営ならエリアリンクの「ハローストレージ」
エリアリンク株式会社は、「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」を理念に掲げ、トランクルーム「ハローストレージ」の運営を行うストレージ事業を中心に、ストック型ビジネスで安定性の高い経営を推進しています。
1995年の創業より着実に成長を続け、2003年に東京証券取引所マザーズに上場、2022年には東証スタンダード市場への移行もいたしました。
エリアリンクが展開するトランクルーム「ハローストレージ」は、全国に2,500物件以上・12万室以上を展開しており、業界最大規模、掲載物件数は全国No.1(※)です。
近年、トランクルームの認知度は高まりつつあり、市場規模が拡大傾向にある業界です。
駅から遠い、地形が悪い、土地が狭いなどの理由から、マンション・アパート・駐車場経営が困難な土地でも、屋外型トランクルームなら有効活用できることから、遊休土地活用の選択肢として注目を集めています。
土地の活用方法にお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。
※2022年3月期 指定領域(※)における市場調査
調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
※屋内型、屋外型の合計掲載物件数・屋外型の掲載物件数において物件数 No.1
※「指定領域」=レンタルスペースの物件数の情報をWeb で公開している 8 社(エリアリンク社独自調査。2022年3月時点のウェブ上での屋内型、屋外型の合計掲載物件数・屋外型の掲載物件数上位8社)を対象として、物件数を No.1 検証調査

監修者|水野 崇(みずの たかし)
水野総合FP事務所代表。東京理科大学理学部卒業。中学、高校、大学、専門学校で金融経済教育を行うほか、テレビ朝日、BSテレ東、TOKYO MXの番組に出演。NHKドラマ「3000万」家計監修。独立系FPとして、相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、メディア出演など幅広く活動している。
<資格>宅地建物取引士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者 ほか