水はけの悪い土地って?判別する方法や対処法、活用方法まで解説

土地の活用

掲載日:2025年11月05日
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土地を購入する際、水はけの良し悪しを見極めることは、大切なポイントです。土地の水はけが悪いと、草木が育たなかったり庭に水が溜まったりといったトラブルが生じやすくなります。虫やカビが発生する、湿気によって建物の劣化が早まるなどの大きな問題に発展するおそれもあるでしょう。

水はけは、土地の高低や質、過去にどのような用途で利用されていたかなどによって決まります。本記事では、水はけが悪い土地かどうかを判別する方法や対処法、活用方法などをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

目次

水はけの悪い土地とは?その特徴

水はけの良し悪しは、土質や過去の用途によって左右されます。現在は住宅用地として活用されている地域でも、かつては一帯が水田や沼地など水が溜まりやすい土地であったというケースは多くあります。水はけが悪いと、建物の基礎部分が常に湿度の高い状態となり、カビや腐食の原因になりかねないため、注意が必要です

水はけが悪い土地の特徴は、以下の3つです。

  • 土質の吸水性が高い
  • 水田や沼地として利用されていた
  • 駐車場として利用されていた

それぞれについて詳しく解説します。

土質の吸水性が高い

土質が粘土や赤土の場合、たとえ日当たりが良くても湿度の高い状態が続き、常にぬかるんだ状態になりがちです。粘土や赤土は土の粒度が小さく、乾燥すると固結して水の通り道がなくなってしまい、行き場のない水が表面に溜まりやすくなります。

水田や沼地として利用されていた

土地がもともと水田だった場合、田んぼに水が流入しやすいように周囲の土地より低い位置にあることが多く、水が流れ込みやすい状態になっています。同様に、ため池や沼地であった場合も水が溜まりやすいでしょう。

また、暗きょ排水などの水を排出する仕組みが経年劣化によって機能しなくなり、水はけが悪くなっているケースもあります。

駐車場として利用されていた

長い期間駐車場として活用されていた土地も、水はけが悪い場合があります。駐車場は毎日多くの車が出入りするため、土が踏み固められているためです。

固まった土を掘り起こすなどの作業を行えば問題ないケースもありますが、固いままの状態で住宅用地に転用してしまうと、水はけの悪い状態の土地の上に建物が建つことになります。

水はけの悪い土地かどうか判別する方法

水はけの悪い土地は、時間の経過とともに地盤が弱くなり、建物にさまざまなトラブルが生じやすくなります。地盤沈下や液状化にも注意が必要です。

水はけの悪い土地かどうかを判別するには、土地の歴史や地名を確認したり、現地に足を運んだりといった方法が一般的です。

  • 土地の歴史を確認する
  • 地名から推測する
  • 雨天後に現地をチェックする

1つずつ詳しく見ていきましょう。

土地の歴史を確認する

前述の通り、以前水田や沼地であった土地、駐車場として使われていた土地などは、水はけが悪い可能性があります。土地の歴史は、法務局で土地の登記記録をさかのぼることで調べられます。

土地の地目が「田(でん)」や「ため池」と記載されている場合は、かつて田んぼやため池であったことがわかります。また、地目が「雑種地」の場合は、過去に駐車場として利用されていた可能性が高いでしょう。

地名から推測する

地名には土地の特徴が含まれていることが多いため、水はけの良し悪しを推測できます。以下のような漢字が含まれている地名は、かつて付近が水辺であった可能性があります。

【水に関連する漢字】

「江」「津」「浦」「谷」「池」「河」「岸」「蒲」「沼」「沢」「淵」「泉」「瀬」

【低地に関連する漢字】

「谷」「窪」「久保」

【埋立地に関連する漢字】

「梅」「埋」「宇目」「馬」

ただし、上記の漢字が含まれているからといって、すべての土地の水はけが悪いわけではありません。古地図をチェックしたり登記を調べたりして、土地の歴史を確認しましょう。

雨天後に現地をチェックする

雨が降った日やその翌日に現地に足を運び、土地の状態をチェックする方法が一番おすすめの確認方法です。「どのくらい水溜まりができているか」「どのような方向に水が流れているか」「どのくらいの時間で水が引くか」をチェックしましょう。

特に大雨が降った翌日から数日間観察することで、水はけの良し悪しが確認しやすいです。晴天が続いているにもかかわらず、水溜まりが引かずにぬかるんでいる場合、水はけが悪いと判断できます。

水はけの悪い土地への対処法

水はけの悪い部分が局所的であれば、専門業者に依頼せずに自力で解決できる場合もあるかもしれません。しかし、水はけが悪い原因が複数存在し深刻な状況の場合は、根本的な解決が求められます。ケースによっては大がかりな工事が必要になることもあるでしょう。

水はけの悪い土地への主な対処法は、以下の3つです。

  • 暗きょ排水管や雨水浸透枡、浸透トレンチを設置する
  • 土の入れ替えを行う
  • 自治体の助成を受ける

それぞれについて詳しく解説します。

暗きょ排水管や雨水浸透枡、浸透トレンチを設置する

水はけの改善に効果的な設備として、暗きょ排水管と雨水浸透枡、浸透トレンチがあります。

暗きょ排水管とは、地下に水の通り道となるパイプ(暗きょ管)を埋め込んで排水溝などにつなげる設備で、地中の水分を効率的に排出します。宅地をはじめ、農地、校庭、グラウンドなど、さまざまな場所に用いられています。

雨水浸透枡は、勾配を作ってその先に雨水が溜まる浸透枡のことで、設置によって水はけの改善が期待できるでしょう。

浸透トレンチとは、堀削した溝に砂利や砕石を敷くことにより、雨水を浸透させて急激な流出を抑えてくれるものです。

いずれも水はけの改善に効果がありますが、自力で設置するのは難しいため、専門業者への依頼が必要です。

土の入れ替えを行う

応急措置にはなりますが、土の入れ替えも水はけを改善させるための方法の1つです。既存の土を掘り起こし、良質な土や石を10〜30cmほど入れて、水が流れやすいようにします。水を流す方向を決めてやや傾斜をつけるとよいでしょう。

自治体の助成を受ける

自治体によっては、雨水浸透枡や浸透トレンチなどを設置する際に、かかった費用に対して補助金が出る場合があります。

保有している土地の自治体で助成を行っていないか確認してみましょう。

水はけの悪い土地の活用には「トランクルーム経営」も選択肢の1つ

相続などで土地を手に入れたものの、水はけが悪く土地の活用方法に悩んでいる方には、「トランクルーム経営」という選択肢があります。

立地や土地の状況により、住宅用地としては活用が難しい土地であっても、トランクルームとして活用できる可能性があります。もし、駅から離れた場所であっても、住宅やオフィスビルが多い場所であれば、需要がある可能性が高いです。特に都心部では自宅の収納スペースが十分に確保できないケースが多く、需要が高まっています。

トランクルームとは

屋外型トランクルーム

トランクルームとは、自宅の収納の延長として利用できる収納スペースのことです。トランクルームには、比較的手頃な費用で利用できる「屋外型トランクルーム」と、空調設備などが完備されていることもある「屋内型トランクルーム」があります。

トランクルームの活用方法はさまざまですが、自宅のクローゼットに入りきらない衣類を収納する方やアウトドア用品やスポーツ用品、シーズンオフの家電などを収納する方もいます。「すぐに使う予定はないものの取っておきたいもの」を収納することで、居住空間をスッキリ保つために利用される方が多いです。また、法人での利用も多く、資材や備品、仕事道具の収納にも役立てられています。

トランクルーム経営のメリット

トランクルーム経営は、土地にコンテナを設置し、収納スペースを貸し出すことで収益を得るビジネスです。比較的低コストで始められる土地活用法の1つといわれています。

水はけが悪いなど、住宅に向かない土地をお持ちなら「トランクルーム経営」も選択肢の1つです。トランクルームならお手持ちの土地を有効活用できる可能性が高いです。特に、エリアリンクのトランクルーム「ハローストレージ」は、以下のような点が魅力です。

  • 「10年間一括借り上げ」のため、稼働率にかかわらず安定的な賃料収入が得られる
  • トランクルームの運用・管理を代行してもらえる
  • 建物を建設する場合と比べて初期費用を抑えやすい

一般的に、トランクルーム経営はすぐに満室にすることが難しく、初めのうちは収入が不安定になりがちですが、「10年間一括借り上げ」なら最初から安定した収入を得ることができます。利用者の集客や契約の事務手続き、賃料の集金、施設のメンテナンスなどはエリアリンクが代行するため、手間がかからない点もメリットです。

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水はけの悪い土地も活用次第で収入源になることも

水はけの悪い土地は建物に悪影響を及ぼすおそれがあります。気になるようであれば、土地の購入前などに、土地の歴史や地名の由来を調べたり、雨天後に現地を確認したりすることが大切です。

しかし、相続などで水はけの悪い土地を受け継いでしまうケースもあるかもしれません。そのような場合は、トランクルーム経営も1つの方法です。

トランクルーム経営は土地活用法の1つであり、比較的少ない初期費用でスタートできます。水はけの悪い土地であっても、トランクルームとしてなら需要が見込める可能性があります。土地活用の選択肢として、ぜひトランクルーム経営をご検討ください。

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トランクルーム経営ならエリアリンクの「ハローストレージ」

エリアリンク株式会社は、「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」を理念に掲げ、トランクルーム「ハローストレージ」の運営を行うストレージ事業を中心に、ストック型ビジネスで安定性の高い経営を推進しています。

1995年の創業より着実に成長を続け、2003年に東京証券取引所マザーズに上場、2022年には東証スタンダード市場への移行もいたしました。

エリアリンクが展開するトランクルーム「ハローストレージ」は、全国に2,500物件以上・12万室以上を展開しており、業界最大規模、掲載物件数は全国No.1(※)です。

近年、トランクルームの認知度は高まりつつあり、市場規模が拡大傾向にある業界です。駅から遠い、地形が悪い、土地が狭いなどの理由から、マンション・アパート・駐車場経営が困難な土地でも、屋外型トランクルームなら有効活用できることから、遊休土地活用の選択肢として注目を集めています。

土地の活用方法にお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。

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調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
※屋内型、屋外型の合計掲載物件数・屋外型の掲載物件数において物件数 No.1
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桜井鉄郎さん

監修:桜井鉄郎

東証プライム上場の金融機関で主に住宅ローンの相談販売を担当(相談件数:約2,000件)。FPの視点で顧客に最適な返済プランや返済開始後のライフプランを提案。マイホーム購入に関連する法令・税額控除制度等についても説明。